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『アンダーカヴァー』は、1983年にリリースされたローリング・ストーンズのアルバム。 == 概要 == 前作『刺青の男』は多くのアウトテイクが寄せ集められたアルバムであったため、本作が1980年代最初のオリジナル・アルバムとなる。MTV世代の到来で、ストーンズは本作で自身の新しいスタイルを創り出そうと試みた。 録音技術の発達に伴い、グリマー・ツインズはジミー・ミラー以来初めての外部プロデューサーとなったクリス・キムゼイと本作を共同プロデュースした。レコーディングは、1982年のヨーロピアン・ツアー終了後間もない11月にパリで始まった。年末の休日を挟んで、ニューヨークでレコーディングを行い、彼らは夏までにアルバムを完成した。 セッションは、80年代中頃から始まるミックとキースの確執によって難航した。ミックは、バンドが新しいスタイルを取り入れることで時代に取り残されないようにしなければならないことを痛感し、一方のキースは実験スタイルを厭うことはなかったが、彼らのルーツを忘れないようにするという意思が堅かった。結果として2人の間の摩擦は増大し、本作セッションでは2人がスタジオ内で同時に過ごす時間が少ないものとなった。2人の対立は次作『ダーティ・ワーク』のセッションに於いても顕著であった。 本作収録曲の歌詞は、第一弾シングルとしてトップ10ヒットとなった「アンダー・カヴァー・オブ・ザ・ナイト」や「タイ・ユー・アップ」、そしてパリ人肉事件を歌った歌詞が含まれる「トゥー・マッチ・ブラッド」など、おどろおどろしい物となった。音楽的には本作はロック、レゲエとニュー・ウェイヴのぶつかり合いが見られる。それは、ミックとキースのリーダーシップでの綱引きを象徴する物であった〔ビル・ワイマンがこの頃のインタビューの中で「ミックスダウンの結果、ミック・ヴァージョンとキース・ヴァージョンが出来てくる」という趣旨の発言をしたことがある。〕。 本作は1983年11月にリリースされ、イギリスでは3位、アメリカでは4位を獲得する。オリジナル・ジャケットは女性の裸体をステッカーで隠した物で、アメリカ盤ではそのステッカーを剥がすことができるようになっていたが、イギリス盤ではステッカーではなく印刷となっていた。第二弾シングル「シー・ワズ・ホット」や「トゥー・マッチ・ブラッド」も大きなヒットとなった〔但し、3曲ともジュリアン・テンプルによるビデオクリップの内容が問題視され、さほどオンエアされることはなかった。「アンダーカヴァー・オブ・ザ・ナイト」のみはビデオクリップの別テイク(ドラマ部分を割愛し、演奏部分を増やすなどして対応)が作られた。また、「シー・ワズ・ホット」のクリップにはリリースされたヴァージョンにはないヴァースが含まれる。この3曲のオリジナルビデオクリップは、いずれもビデオクリップ集『ビデオ・リワインド』に収録された。〕。 『アンダーカヴァー』はストーンズの失敗作(ミック自身の見解)であり、1980年代のスタイルに合わせた変化が失敗であったと見なされるが、多くのファンは本作をストーンズの音楽的スタイルの変化が克明に記録されたドキュメントとして考えている。とはいえ、後年になって本作からの数曲がライブで演奏されているという事実もある。 1994年に本作はヴァージン・レコードによってリマスターの上再発売され、2009年にはユニバーサル ミュージック グループによって更なるリマスターの上再々発売された。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アンダーカヴァー (ローリング・ストーンズのアルバム)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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